TEDxKyoto 2018

Balance

Art direction, Main Visual, Editorial,
Keynote, Slide design

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TEDxのビジュアルデザイン

現在、世界170ヶ国以上で開催されているTEDxにおいて表現されるハイクオリティなビジュアルは、幾何学的なパターンによる表現を用い、背景に溶け込むようなものが多くを占めます。
そうしたトレンドとは別に、2012年から開催されているTEDxKyotoでは、各種アイテムへの多様な展開を見据えつつ、「シンボル」としての役割を担えるデザインを表現してきました。

特に2016年のテーマである「一期一会」は、テーマを掘り下げ、源氏香をモチーフにしたシンボルによって力強い表現力を獲得し、イベント全体をデザインによって統合しました。その上で多様なメディア、アイテムに展開できる拡張性の高さを兼ね備えています。

こうしたデザインの方向性は、TEDxKyotoのアイデンティティのひとつとして捉える事ができると考えています。2018年のメインビジュアルも、こうして積み重ねてきたTEDxKyotoのスタイルを踏襲していきます。

Balanceの意味と語源

“Balance”とは天秤、バランス、釣り合いという意味を表しますが、その語源はラテン語の”bilanx” 「二つの皿を持った(はかり)」です。
印欧語根によると「2」の意味もあり、これがラテン語では、2度、2回、2倍、などの意味に派生しました。2つ、または2の倍数のものはバランスがとれるということから、英語には、つり合い、均衡、調和、などの意味に派生したとされます。

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デザインの意図と方向性

“Balance”の意味や語源を踏まえ、ビジュアルは「何らかの作用が働きながらも」要素同士が「釣り合って」いる事を表すような造形を目指します。
テーマに示された分かりやすい2項対立だけではなく、それらの背反性を超えた多様な視点への気づきを得ることの重要性をデザインによって表現するためです。

最終デザイン案

力強いストライプ(同じ太さ・間隔のライン)を用いて文字を描きつつ、それぞれの文字は、傾いたり倒れたりしています。
それらが互いに近づきながら支え合い、微妙なバランスを取る様を表現しました。
ライン同士が重なり会うことで、単なる文字としてだけではなく奥行きのあるデザインを目指します。

文字は横組みの基本フォーマットはありつつ、縦組みや全体を円形にするような変則的な組み方など、多様なメディアに対して柔軟に展開できるようにしています。
縦や円形の組み合わせのケースでは文字の傾き方を変えており、固定されたものではない、常に動的な平衡状態であることを表現しました。

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アプリケーション展開

TEDxKyoto 2018ではメインビジュアルの公開をイベント当日に行うことにしました。事前のWebでの露出は行わず、来場者へ直接渡すネームカードやブローシャーなどで初めて目に触れる事になります。

京都国際会館のサイネージはイベント日より前に掲出されるため、メインビジュアルをティザー的に用いました。可読できない程度のみを露出することで、グラフィックエレメントとしての訴求を行いました。

ネームカードは来場者の属性によって遠くから判別できるように色分けを行いました。スタッフは背景の色を黒くすることで判別性を高める事に加え、証明を落としたステージ周りでの過剰な主張を避けています。

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最終デザインに至るまでのプロセス

最終デザインのデザインに至るまでには様々なデザインの検討を行いました。当初は特にシンボルとしての展開を念頭に、円形、もしくはプリミティヴな造形にまとめようとしています。当日会場に設置される提灯というアイテムとの整合なども考慮しながら日本の紋のようなデザインを目指しているのが見て取れます。

最終3案まで残った案が最下部の左右のアイデアです。
L:バランスを司る天秤の記号をモチーフにデザインしました。西洋的な二項対立だけではなく、日本人の精神構造に親和性の高い3要素を円形にまとめ、紋のような表現をめざしています。
また、バランスの中のアンバランスを表現するために、割出線などを残し、「プロセスの可視化」をすることで、動的な状態を保ちながら、バランスをとりつづける意図を示しています。
R:バランスを司る天秤をモチーフに、ドットでシンプルに表現しました。ドットは参加者ひとりひとりの「意思・思想」を表現し、それらが複雑に重なりあうことでひとつの大きなバランス(天秤)を構成します。バランスの中のアンバランスを表現するために、右側の秤だけ円弧を追加し、見る人へフックとして作用します。シンボルもタイポグラフィも全ての要素が円で構成されているため、さまざまなアイテムへの展開の拡張性も高く使いやすいデザインです。

上記のようなプロセスを経て、最終デザイン案をとりまとめています。

info

TEDxKyoto
2018年11月4日(日)
国立京都国際会館

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