お薦めデザイン書籍【書体編】

デザイナーが2025年に買った本まとめカバー

最近になって、学生さんのポートフォリオを見る機会が増えました。作品の数やアイデアなども重要ですが、グラフィックデザインの観点からすると基本的な文字組ができていない部分が、どうしても最初に目についてしまいます。表紙のタイトルや見出しの字間が不揃いだと、作品のコンセプトや工夫が素晴らしくても基礎的なスキルの面で未完成さが目立ち、少し惜しく感じられます。

デザインの、特に書体に関しては近年非常に多くの本が販売されていて、個人的にとても勉強になるものが本当に多いです。そうした中でぜひ学生さんにも読んでほしい本をまとめました。

1.『欧文組版: タイポグラフィの基礎とマナー』

1.『欧文組版: タイポグラフィの基礎とマナー』

紹介したい書体に関する1冊目は『〔増補改訂版〕 欧文組版: タイポグラフィの基礎とマナー』欧文書体について網羅的にまとめられていて、この一冊を読んで実践すればかなりの部分はカバーできるはず。

基礎的な用語から歴史、組版の練習課題やきれいな欧文組版の例まで具体例も多く、名刺や封筒、レターヘッドなど実際のアイテムにレイアウトする際の基本的な考え方と見本もあります。そのほか英語圏における表記の例(英語での住所の書き方や、名前と肩書きの位置など)の詳細な説明もあり、基礎から実践まで幅広いフェーズで活用できるのも特長的な点です。

2.『デザイン解体新書』

1.『欧文組版: タイポグラフィの基礎とマナー』

2冊目は工藤 強勝さん監修の『デザイン解体新書』。こちらは書体だけでなく、図解の方法やサムネールの実例、製本やそのプロセスに至るまで、とにかく出版物にまつわる事柄を幅広くカバーしています。

「デザイナーの暗黙の了解を形にする」ために書かいたとのことで、デザイナーの暗黙知が言語化されていて、その事自体も素晴らしいと思います。どんな人でもデザインルールを読み解けるように、はじめての人にもわかりやすく細かいステップで説明がされています。

本としては少し前に出版されたものですが、普遍的な内容なので今後も活用できる内容だと思います。最近出同じく工藤さんの『文字組デザイン講座』も出版されたようで、判型が大きく見やすいのでこちらもおすすめですが、内容的に網羅性がある方の『デザイン解体新書』を取り上げてみました。

どちらも実際の作品写真の隣に、サイズや書体、紙、印刷方式などの仕様が書かれていて眺めているだけで楽しい誌面です。

3.『欧文書体2 定番書体と演出法』

1.『欧文組版: タイポグラフィの基礎とマナー』

文字を組むための原則やルールを知るにつれて、ルールにしばられてデザインに不自由さを感じることもあります。それでも書体を扱うということは、本来は楽しいもので、あまり厳密なルールに縛られず色々試すことの大事さを教えてくれたのは小林章さんの本でした。

書体に関する3冊目は小林章さんの『欧文書体2 定番書体と演出法』。冒頭欧文の書体が海外でどのように使われているか、多くの写真や図版を用いて紹介されています。それらを通じて、書体がいかに自由に、ダイナミックに使われているかを実感できます。また、高級感、親近感などの身近な印象で分類した章もあり、わかりやすく誰にでも読みやすい内容になってます。

後半にはHelvetica や、Garamond といった定番の書体の詳しい成り立ちなどがまとめられており、書体それぞれの背景や歴史にまつわる新たな発見もあって楽しみながら学べるのでは。

小林章さんの書体にまつわる本は他にもいくつかあるので、どれもお薦めです。

おわりに

本の紹介にあたっての基本的なスタンスは、
・信頼できる著者と内容で質が担保されている
・現在でも入手が容易である

という点を重視しました。

デザイン関係の本は、古くて絶版になったものに良書が多い事もあるのですが、入手が困難な上に高価である場合が多いので、今回ははずしました。
あくまで「今デザインを学んでいる学生さん」が簡単に入手できるもの、という観点で選んでいます、よければ参考にしてみてください。

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